小寺(こでら)は、自然と人が調和して暮らす静かな山あいの集落です。

昔ながらの景観と、人とのつながりを大切にする地域文化が今も息づいています。

トラックの荷台の野菜

小寺の場所と特徴

小寺(こでら)集落は、神戸市西区伊川谷町のほぼ中央に位置する自然と都市が心地よく調和するエリアです。
神戸市営地下鉄「伊川谷駅」から徒歩約8分、さらに阪神高速「学園南IC」にも隣接し、電車と車どちらでもアクセスしやすい立地が魅力です。

集落の周辺には学園都市や西神南などのニュータウンが広がり、都市と農村の交流が生まれています。

集落内では稲作を中心に、多様な園芸作物が育まれており、豊かな田園風景が今も大切に守られています。

トラクターに乗っている男性

また、小寺集落の多くの土地は農業保全区域および環境保全区域として位置づけられ、将来にわたって地域の自然と農業が持続されるよう工夫されています。

小寺の歴史と由来

小寺という地名の由来は、天正年間(16世紀末)にこの地を領したとされる小寺官兵衛殿にあると伝えられています。

また、地域内には「小寺城跡(現在の大谷寺)」もあり、室町時代には伊川中流域を見下ろす要地として城が築かれていたと考えられています。

集落の中心となってきた「小寺厳島神社」は、宝永6年(1709年)にはすでにその存在が記録されており、享保7年(1722年)には村人の総意により「弁天宮」として再建されたことが、神社に残る棟札からも確認できます。

現在の神殿は、大正9年(1920年)に村民の寄付によって新築されたものです。

「小寺」という地名は、戦国時代にこの地が小寺官兵衛殿(黒田官兵衛の一族)の領地であったことに由来すると伝えられています。

歴史の重みと人々の暮らしが交差するこの場所には、今もなお地域の誇りが息づいています。

農業と営み

小寺集落では、昔から農業が生活の中心でした。

近年は農家の数や農地面積が徐々に変化していますが、それでも地域の誇りとして農業は大切に受け継がれています。

平成29年には、地域の未来を見据えた集落営農組合が設立され、農地の有効活用や特産品のブランド化など、新しい取り組みも始まっています。

これからの小寺

現在、小寺では市民公園の整備をはじめ、地域資源を活かした新たなまちづくりが進んでいます。

すでに地域内には直売所が整備されており、地元で採れた野菜や米が市街地の人々にも親しまれています。

今後も、外からの訪問者とのつながりを大切にしながら、誰にとってもやさしく開かれた地域を目指しています。

沢山の人のイラスト

小寺の魅力

小寺には自然とともにある暮らしや、人との関わりの中で生まれるやさしさがあります。都市のそばにありながら、ほっと一息つけるような時間が流れています。

つるで作った輪投げ

自然と寄り添う穏やかな日々。草花や小さな命にふと足を止める時間があります。

畑の中にカラス除けの偽物の鳥

田畑と山並みが広がる、美しい農村の風景。四季のうつろいが、静かに心を癒してくれます。

最寄り駅から徒歩圏内にありながら、のどかな風景と落ち着いた暮らしが広がります。利便性を保ちつつ、静かな時間を大切にできます。

直売所で話す男性

小寺には、どこか懐かしくやさしい空気が流れています。自然と交わされるあいさつと会話、初めての人も安心できる“ぬくもり”がここにあります。

風味豊かなお米が育つ自然豊かな集落です。寒暖差のある気候と清らかな水が、お米本来の甘みと香りを引き出します。ここで収穫されるお米は、地元の人々の誇りです。

かかしのイラスト